Tuesday, June 12, 2012

By the Lake


大好きなアリス・マンローさんのような、
カナダ(バンクーバー)が舞台の本を読み終えました。
リンダ・スヴェンセンさんの「Marine Life」です。
 日曜日に再び訪れた義父のところで、水辺にすわって読んでいたら、
薄い本なのであっという間に終わってしまいました。
バンクーバーに住む家族のお話で、1960年代から80年代までを描いています。
末娘である主人公の目を通して語られる家族のこと。 

もし日本にいたころに読んでいたら、きっと読み終えたときに、
ちょっと落ち込んだだろうなって思うけれど、
この国でこの国の人々をたくさん見てきて、
こういう家族のあり方もふつうにあるものなんだと、
受け入れられるようになった気がします。
 無駄な説明、無駄なダイアローグはいっさいない。
でも淡々と語られるすっきりとした文章の中には、
作者が伝えたい物事がしっかりと秘められています。
短くても読者に言わんとすることを分からせる文章を書けるなんてすごい。
調べてみたら、リンダさんは25年以上、
UBC(ブリティッシュ・コロンビア大学)で
クリエイティブ・ライティングの教鞭をとっていらっしゃるそうです。
こんな教授に教えてもらえるなんて、いいな。


I finished Linda Svendsen‘s “Marine Life.” 
Her short stories really can tell us something. 
This is about a particular family in Vancouver and the youngest child, Adele, 
talks about her family members through her eyes. 
If I had read this book 10 years ago, I would have felt a bit depressed; however,
 I can now understand and accept people’s complex behaviours more than I used to. 
I liked the author’s smooth simple writing.