今、エドワード・ドルニックのフェルメールに関する本を読み返しています。
世界的に人気のある画家フェルメールの作品は、
世界で最も多くの贋作を抱えたことでも有名だそうで、
この本にはフェルメールの贋作者であった
オランダのファン・ハン・ミーヘレンという画家の半生が描かれています。
ナチスドイツ時代のオランダの時代背景を追いながら、
ひとりの無名の画家が
どのように世界を騙して行くのか、順
序良く解明されて行きとても興味深いのです。
面白いミステリー本はたくさん存在するけれど、
こういったノンフィクションも好き。
実際に存在した人間のお話は、フィクションを読むとき以上に、
いろんなことを考えながら読んでいます。
フェルメールは幼少から好きだった画家のひとりで、
パリで「天文学者」と「レースを編む女」、
バンクーバーでは「恋文」を見たことがあります。
作品にはブルーと黄色のコンビネーションがとても多いのですが、
フェルメールが最も好んだのがウルトラマリン。
当時はとっても高価で貴重だったのだそうですが、
やはり彼の出すブルーの美しさが、いつも印象に残ります。
フェルメールに関しての本をいくつか読みましたが、
朽木ゆり子さんの「フェルメール全点踏破の旅」や
トレイシー・シュヴァリエさんのフィクション「Girl With a Pearl Earring」も
とてもよかった。
こちらは映画もオススメです。
The Forger's Spell by Edward Dolnick