夢から覚めて目を開けると、影がかかった白い天井に驚くことがある。
一緒に暮らしはじめて6年は経つというのに、
朝起きて言葉を交わす相手が主人だけだということに、
違和感のようなものを感じるときがある。
一緒に暮らしはじめて6年は経つというのに、
朝起きて言葉を交わす相手が主人だけだということに、
違和感のようなものを感じるときがある。
流れているはずのクラシックの音楽や、階段を下りて香るお味噌のにおいが、ない。
夕ごはんを食べながらふと顔を上げると、目に映るのが主人の顔だけで驚くことがある。
静かすぎる夜が、ふと居心地悪く感じることがある。
静かすぎる夜が、ふと居心地悪く感じることがある。
ブワーッと道路を駆け抜ける単車の音や、窓辺に座って眺める土手の景色も、ない。
朝起きて椅子に座ると、母が作ってくれた朝ごはんがテーブルの上に出されたり、
父と弟が裏のドアから出かけて行く姿を見送ったり、
妹と夜遅くまで下らないことで笑ったり、
「ちょっとそこまで」と近くのコンビニまでサンダルで歩いたり、
畑の様子を見ている祖父に「行ってきます」と声をかけたり。
父と弟が裏のドアから出かけて行く姿を見送ったり、
妹と夜遅くまで下らないことで笑ったり、
「ちょっとそこまで」と近くのコンビニまでサンダルで歩いたり、
畑の様子を見ている祖父に「行ってきます」と声をかけたり。
そういうこともない。
母が掃除機をかけたり食器を洗ったりする雑音、
大きな声で言い争う妹と弟の声、テールライトやネオンの光、
湿気あふれる空気、タバコの煙、たくさんのヒールの音、店裏の汚れた路地のにおい。
大きな声で言い争う妹と弟の声、テールライトやネオンの光、
湿気あふれる空気、タバコの煙、たくさんのヒールの音、店裏の汚れた路地のにおい。
どれもこれも私が忘れていたもの。
そして懐かしいはずなのに、なんだか新鮮に感じること。
目新しいことは、お風呂から上がると主人が母と海外ドラマを一緒に見ている姿や、
父と一緒にビールを飲んでいる姿。
今、東京の実家にいます。
そして懐かしいはずなのに、なんだか新鮮に感じること。
目新しいことは、お風呂から上がると主人が母と海外ドラマを一緒に見ている姿や、
父と一緒にビールを飲んでいる姿。
今、東京の実家にいます。
まじめ顔の父の親父ギャグを聞いて、母の作ってくれたごはんを食べて、
妹の運転する車に乗って、大きくなった弟の姿を眺めながら、
主人と私が育った町を歩いています。
妹の運転する車に乗って、大きくなった弟の姿を眺めながら、
主人と私が育った町を歩いています。
主人は2週間滞在の予定なのでもうすぐカナダへ帰るけれど、
私はしばらく東京の実家でのんびりすることにします。
私はしばらく東京の実家でのんびりすることにします。
日本でもたくさん更新する予定なので、どうぞ遊びにきて下さい。