Tuesday, February 26, 2013

anthropologically speaking...


久しぶりにUBCまでドライブし、 MOA (Museum of Anthropology) へ行きました。 
Anthropology (人類学) は大学でクラスを取ったほど興味のあるフィールドで、 
カナダに来たばかりの頃は毎年夏に訪れていました。
 閉館時間に追われるように出てきたので入りませんでしたが、
 以前はなかったカフェができていました。
 MOAではカナダ、ブリティッシュ・コロンビア州の先住民族の 
作品を中心とした展示がされていてます。 
その中でも特に有名なのは、街の至るところで目にできるトーテムポールですね。 
でもこの博物館のすごいところは、カナダの先住民族だけでなく、 
世界中の民俗学的コレクションを所蔵していることです。 
アジア、オセアニア、アフリカ… 
生活品をはじめ、鎧兜や印籠などの日本のものも展示されていました。

▲着物などの染めに使われたステンシルの型。 

見ている間、主人が 
「中国、韓国、日本など、もともと同じ民族だったはずの人々が、 
別の名前の国で似たような、
でも独特の文化を育んできたっていうのはすごいよね」 と言いました。 
たしかに、着るものひとつにしても、似てはいてもまったく同じ形ではないし、 
色の使い方や形、人形などの顔の表情などをよく見ていると、
 やっぱり少しずつ異なっている。 
それは他の地域でも同じで、似ている文化であっても、 国が変わるとどこか違う。
その違いを見るのがおもしろいのです。

▲これらは食べ物を載せるものとして使われていたそうです。 


大学で心理学を専攻した当時、 
「心理学を学ぶにはまず人類学を勉強しなさい。 
人がどこの地域で生きてきたかによって、
心理学の方向性は大きく変わってしまうのだから」と 教えてくれた方がいました。
 心理学と一言でいっても幅広いのですが、
 カナダのように様々な人種が集まって作られた国というのは、
 カナダで生まれた人だけを対象にするのではありません。
 カナダで生まれていようがどうだろうが、
 育った環境 (たとえば中国コミュニティーやスラム街) や家族の持つバックグラウンドによって思考や行動が大きく異なるため、 
大学で「心理学」を勉強したからといって人の心理を理解できるというわけではない、
 という根本的なことを気付かせてくれたのです。
 心理学、民俗学、人類学、歴史。
 すべてはみんな繋がっているということなんですよね。

 私たちはカヤックをするので、イヌイットのセクションはとても面白かったです。
 ショーケースの下にはたくさんの引き出しもついていて、 
開けるとその民族の装飾品や生活雑貨などが観覧できるようになっています。
 引き出しを開けるまで何が入っているのかわからないので、 ワクワクします。


 特別展では、陶芸家であるGwin Hanssen Pigottさんの作品が展示されていました。
彼女の作品、無駄がなくとても美しかったです。

 ~~~


帰る前に博物館のまわりを歩きました。
 博物館の裏、とてもきれいになっていました。

Museum of Anthropology (6393 NW Marine Drive Vancouver, BC V6T 1Z2, on UBC)

Sunday, February 24, 2013

By the Light


"夜、家に帰って明かりを消すとき、
今日もできるだけのことはした、と思うのです。"

アンドリュー・モートン著・入江真佐子訳「ダイアナ妃の真実」より


Tuesday, February 19, 2013

Warm Winter


ここ数日、歩きやすい気温。
何だか暖かい冬。

Pink

先週の金曜日、一日遅れのバレンタインディナーへ行きました。 
予約したお店は 主人がここ数年興味をもっていたステーキハウス。
 お料理は美味しかったけれど、これまでに出会ったことのない雰囲気と客層で、 
土地柄が色濃くでているのを肌で感じた ある意味 おもしろい夜でした。


我が家ではあまり出番のないピンクカラーのお花。 
たまにはいいですね。

Friday, February 15, 2013

Valentine's

バレンタインの午後はある仲間内で集まりました。


お邪魔したのは海が一望できる大きなアートギャラリーのようなお家。
 お仕事の関係で家中がアーティクラフトに囲まれていたのですが、
 エントランスに足を踏み入れた瞬間、
目の前に私の大好きなアーティストの作品が現れ 
もう息もできないくらいびっくりでした。

 18歳の時にひとりでトロントのギャラリーを歩いて回ったことがあったのですが、
 あるギャラリーのドアを開けて入った瞬間に目に飛び込んで来たのが、 
そのアーティストの作品でした。 
それまでの私はあまりコンテンポラリーなアートを見たことがなかったので、 
その作品の独創性にひどく衝撃を受けたのでした。
 昨年はバンクーバーでの小さな個展にも足を運ぶことができ 
それだけでも嬉しかったのに、 
彼の作品をこんなにじっくり見るこのができるなんて もう夢のようでした。
 とっても素敵な空間。


ご主人は様々な方面で活躍されている方ですが、 奥様も素晴らしい方で 
人生をほんとうに楽しんでおられるのが全身から伝わって来ます。 
自分を飾らずとても柔軟で、まわりを不愉快にさせない。 
そして何よりも、彼女の瞳がとってもキラキラ輝いていて、
 私もこんな風に年を重ねていけたらいいなと思います。
 ご一緒した皆さんも見習いたい麗しい方々で、
 私ももっと人間として、女性として、 
たくさんのことを身につけていきたいなと、いつも刺激を受けています。
 夢のようなバレンタインでした。

White and Green


白がお好きとのことで、
グリーンを合わせただけのシンプルなブーケを作らせて頂きました。

前々日にお店への仕入れ状態を確かめに行ったら、
花弁の先がうっすらグリーンに染まったバラを見つけたので、
それを使ったブーケにするつもりでいました。
でもバレンタインの前日にお店に行ったら、値段がなんと1.5倍に!
これだとバラ1ダースですでに予算オーバーです。
バレンタインはお花の値段がバカみたいに急上昇するのを忘れていた私なのでした…

私、白いお花にあまり縁がないのです。
妹の結婚式でも3つブーケを作ったのですが、
メインのブーケに白のバラを作りたくて何元もお店をまわったのに、
結局真っ白なバラは買えなかったのでした。
結婚式シーズンでは白系のお花は卸から結婚式関係のビジネスに優先的に流れるので、
街のお花屋さんには白いお花は入ってこないのだそう。
タイミングが悪いんだな~いつも。

というわけで、バラのかわりにガーベラとカーネーションを使った
落ち着いた感じのブーケに変更です。
花言葉ではあまり良い意味を持たないそうだけれど、
白いカーネーションという歌があるように、カーネーションは日持ちもして好き。
フィラーとして使ったフリージアはこれからどんどん開いていくので
数日に渡って変化を楽しめると思います。

リボンはバレンタインのチョコレートにちなんでブラウンにしました。
ガーベラの中心とおんなじカラーです。
喜んでいただけたらいいな。

Tuesday, February 12, 2013

Green

心が折れそうになった日は、
 好きな音楽を聴いても、お散歩をしても、何をしていても苦しいけれど、
 ふと目先に止まる植物は、 なんとなく自分を元気づけてくれている気がします。 
 多肉は冬でも元気。


このヘンテコリンは「チランジア (Tillandsia Tree)」というエアプランツ。
 園芸店で主人が目を奪われていました。 
「ロラックス」という映画に出てくる「木」に似てるので、
 我が家のチランジアは もちろんロラックスと呼ばれていますよ。
主人が見るたびに「これ、とってもいいね!僕センスいいね!」と 
すごーく嬉しそうなので、枯らさないようにがんばって霧吹きするね。

Tuesday, February 5, 2013

Peranakan Layers


数年前、インドネシア系のファミリーと知り合いになり、
lapis sagu (ラピス・サグ) というお菓子をご馳走になったことがありました。
お餅をもっと柔らかくしたような食感で、
よく「ういろう」に似ていると聞きます。
レシピを教えてもらう約束だったのですが、
彼らは急遽インドネシアに帰ることになってしまい、
私もラピス・サグの存在を忘れていました。


それが数ヶ月前にふと思い出し、いくつかレシピを探して作ってみました。
これがなかなか難しくて、記憶の通りに仕上がらず。
火の通りがイマイチなのか粉っぽいところと水っぽいところ、
できあがりがベトベトだったり・・・
でもくじけずトライしていたら、なんとか成功しましたo(^▽^)o

前回はレイヤーを6つにしたら、一枚が厚すぎて火の通りが遅かったので、
トラディショナルに9つレイヤーを重ねました。
緑のものは一見フードカラーのようですが、
実はパンダンという植物の色で東南アジアではよく使われています。
クセのあるココナッツミルクのような甘みが少しします。
カナダでも探していたのですが、
お友達とラングレーのベトナム系のお店を偶然発見したときに見つけました。

ラピス・サグはインドネシア発祥ですが、
プラナカン文化の残る地域では
シンガポールやマレーシア、中国本土でもポピュラーです。
東南アジアでは水色や明るいピンクなど見た目はすごいお菓子が多いけれど、
緑がパンダンのように、ピンクはローズ、
水色はバタフライ・ピーというお花で色付けされてるそうですよ。

Monday, February 4, 2013

Aloha Kakahiaka


ここ数日は ガラスに残る水玉とグレーの空を見ながら、 
ケアリイ・レイシェルの優しい歌声を聴いています。 
夕日を前に暖かい風の流れ感じるような ゆったりとした曲から、 
マラカスをシャカシャカ鳴らしながら 火のまわりで踊りたくなるような曲まで。
 メディテーションとエンターテイメントを 両方兼ね合わせたようなアルバム。 

 日本とハワイの音楽は意外にもよく合いますね。 
ケアリイのアルバムの中にも 沖縄のメロディ「涙そうそう」を編曲した
Ka Nohona Pili Kai」が入っています。 
私はその「涙そうそう」の歌詞を知らないのですが、 
沖縄とハワイの持つ共通点は人の温かさなのかなあと、
彼の声を聞いていて思います。
 ハワイの言葉はローマ字読みできるので、 
歌詞を見ながらいっしょに口ずさんだりして。 

 「カ・ノホナ・ピリ・カイ」は彼のおばあさまのお家を歌にしたものだそうですが、 
もうひとつ おばあさまに贈った「ヘ・レイ・ノ・カマイレ」という曲には 
彼女に対する愛情と賛美がたくさん詰まっていて、 
とても穏やかに気持ちになります。 
ケアリイにとって、おばあさまはとてつもなく大きな存在だったのでしょうね。
 家族の誰かを思ってこんな風に詩をかけるなんて カッコイイ人。

~ 〜〜〜 

"夜の闇を 心は自由に彷徨い歩く 海から聞こえる 
不思議な声に目覚めれば 大切な光景が 脳裏をよぎり 
いつも穏やかな気持ちになれる 
 愛しくて ただ愛しくて 
愛しい日々の思いでは甘く
 美しく ただ美しく 美しくたたずむ 
あの浜辺の家 
ココナッツの木陰は 家族と同じ 
輝く朝の光のように 僕を包んでくれる 
この世を去りし人々は 美しい思い出となり 
いつまでも褪せることなく 輝いている" 

ケアリイ・レイシェル「カ・ノホナ・ピリ・カイ」より抜粋  藤野治美・訳 


 Album: Kealiʻi Reichel's "Kamahiwa"

Friday, February 1, 2013

February

 お友達に簡単だからやってごらんと背中を押してもらったので、
長年やってみたかったヒヤシンスの水栽培に挑戦してみました。
ブルージャケットという名前の紫で、
毎日どんどん開いていきます。


育て方がイマイチなのか葉っぱがちっとも伸びなかったのですが、
ちょっとだけ記録を…

12月3日の夜 水につける
翌日 根が出る
同月の半ば 葉が出はじめる
1月の半ば 花弁が姿を表す
日に日に花弁は増え大きくなり、数日後には最初の花が咲く


球根のひとつが、私の用意したグラスでは小さかったので
はじめはショットグラスで育てていたら根っこが伸びませんでした。
 途中で瓶に変えてみたけれど根はそのままで、
今の瓶も大きすぎて、ラバーバンドを巻いてずれないようにしています。
もうひとつは根っこがぐんぐん伸びました。

 初春の風物詩かな。
毎朝キッチンに入るとふわ~っと香りが立って幸せな気持ちになります。
 お花、咲いてくれてうれしいな~♪