Monday, October 29, 2012

October Pink


1年ぶりの東京は、去年よりも寒くてびっくりしています。


私が日本に到着した日は大雨で、多くの飛行機が遅れたりしたそうですが、
私の飛行機は30分遅れの出発、約45分の到着と、悪くはありませんでした。
空港から実家まではバスなのですが、
いつも夕方は込んでしまう高速も雨のおかげでスイスイ。
荷物も少なかったので、思ったよりもスムーズに帰ることが出来ました。
実はカナダ出国のときもとってもスムーズで、
ゲート入りも待つことなくあっという間。

手荷物のチェックをしているときのこと。
担当だった方が私の名前の意味を聞いてきたので、日本語での意味を教えたら、
「君の名前はインドの言葉で"Song"という意味なんだよ」と教えてくれました。
ものすごく無愛想な人だったので話しかけられた時にはびっくりしたけれど、
小さな秘密を教えてもらったかのようで、なんだかとても嬉しかったです。
そのひとことで、今回の旅の幸先がよくなりそうな、そんな感じがしました。


実家のお庭は父がいろいろ手入れをしているので見ているのが楽しいです。
今はピンク系のバラが多いかな。
バラの花びらがたくさん入ったハーブティーは写真ではそうは見えないけれど、
とても鮮やかなピンクでかわいい。

しばらく時差ボケでボーっとしていたけれど今はもう元気になったので、
今週からはいろいろ動き回ってアクティブに過ごす予定です♪

Monday, October 22, 2012

Mrs. Dee

夏が始まったばかりの頃のお話ですが・・・
あるお店で、箱の中にたくさん詰まったヴィンテージ写真を見つけました。
いくつかカラー写真もあったけれど、ほとんどがモノクロで
1940年から70年代の家族写真。
その中でも50、60年代の写真には、スーツ姿の男性と、
クラシックでシンプルなドレスにパンプスの女性。
今では見ることのないシックでパリッとした格好が、
とても印象的で素敵でした。


場所は変わってスタンレーパーク。
ダウンタウン側の入り口付近にあるベンチにいつも静かに座っている女性がいます。
なぜか、私は彼女のことを「ディー夫人」と呼んでいます。
由来は不明。

彼女の手元にはよくお花が添えられています。
バンクーバーの住人は、
ディー夫人にはシンプルなお花が似合うって知っているみたい。


サマードレスにカーディガン、きれいに結ったシニョンにサングラス。
凝ったデザインのサンダルの足をきれいに組んで
クラシックな装いがとても好きです。

〜〜〜

今日からしばらく里帰り。
主人が遅れて日本へ来るまではしばらく、東京の実家でゆっくりするつもりです。
なので次回の更新は日本からしますね。
いってきます〜

Saturday, October 20, 2012

Scents, Dried


この前ベトナム風チキンを作るためにレモングラスを買いました。
 レモングラスはそのもの自体は長いけれど、
実の部分がすごく少ないので いつも勿体ないなと思いながら皮を捨てていました。 
なので今回は皮を煮出してお茶を作ってみたら、
思った以上に美味しくできてびっくり。

残りの皮はチョップしてドライにしましたが、生のままのほうがきれいな色が出ます。 
味も生のほうが強い気がします。 
 レモングラスの香りが大好きで、精油はいつも常備しています。
 お掃除スプレーもレモングラスかグレープフルーツで作ることがほとんど。
 「Dammann Frères」のレモングラスのハーブティーもお気に入りです。
 でも独特な香りなので、苦手な人もいるだろうな。


このローズ、乾燥させてポプリにしました。 
香りはかなり飛んでしまったので、ローズの精油で香り付けをするといいかな。
 ドライにしたら色が濃くなったので、同系色のタッセルと一緒に♪ 


 最近はプリザーブド・フラワーも人気があるけれど、やっぱり生花が好きだなあ。 
咲ききったお花が少しずつ枯れていく様子を見ているのも、味わいがあって素敵です。
 萎れたり散っていくのは寂しいけれど、それは命あるからこそ。
 それも含めて、お花は美しくて、日々の生活を豊かにしてくれるものだなって思います。

 枯れてしまっても、ドライフラワーやポプリとして楽しませてくれるのが嬉しい。 
お菓子についてくるオマケみたいに、ちょっぴりとくべつ。

Thursday, October 18, 2012

A Small Museum on the Water


先週末は用事を済ませがてら、「Samson V」という名前のボートを見学してきました。
この木造ボートはパドルウィーラー、いわゆる外輪船というもの
(もっと詳しく言うと外輪式蒸気船)で、
船尾についているひとつの外輪で動いていた舟です。
下の写真の赤いのが外輪です。
 北アメリカで唯一水上に浮かんだまま現存し、
カナダで使われた最後の木造パドルウィーラー。
 このサムソンは名前の通り5代目。
 もともと政府がブリティッシュ・コロンビア州の水路発展のために作らせた
川用のボートで、 初代は1884年に発動し、
最後のサムソンVは1980年に引退しました。
 サムソンVは主にFraser Riverで使われ、その後、 博物館としての保存を条件に、
ニューウェストミンスター市に1ドルで売られたそうです。


 ノットの種類や羅針盤。
実際に触ることはできませんが、 海の男・・・ではなくて、
川の男たちの水上での生活を すこしだけど垣間見ることができます。
 小さいボートには船員用の個室がいくつかあって、 先導室や機関室以外にも
バスルーム、キッチン、ダイニングルームがきちんとありました。


シンプルで男性的だけど、 個人的にキッチンとダイニングが楽しかったです。
こういったbareな感じもカッコよくて好き。


果物などを置いたら、セザンヌやラトゥールの絵のモチーフになりそうかな。


機関室や作業室にはたくさんの機械があって、 
実際に誰かがこれらを操って舟を動かしてたって思ったら、なんだかドキドキしました。 
カナダはどうしても欧州や日本などと比べると歴史が浅くて 
美術館や博物館はイマイチ迫力に欠けるけれど、
 それでも昔どうやって人々が生活してきたかを知ってゆくのは とても面白いです。


Samson V Maritime Museum (just outside the Quay, New Westminster)
9月〜4月の土日のみオープン(12時〜16時)ドネーションにて入場できます。

Monday, October 15, 2012

Harvest


知り合いのおうちで、今年もブドウを採らせてもらいました。
シャンパングレープより一回り大きい、でもまだまだ小粒のかわいいブドウ。
採った時点では半分がまだライトグリーンで
光を通すとキラキラ透き通るようなきれいな色だったのが、
時間を置いたらどんどん深いパープルになっていきました。
私はそのブドウで懲りずに作っている酵素ジュースを仕込み、
おまけに頂いたブドウのジャムでパンケーキのブランチです。

A Morning Scene



去年ファーマーズマーケットで買った紫陽花のブーケは楠んだ水色、
大好きなブルーグレーでした。
ある日の朝、主人が慌てて家を出て行ったときに
手が当たって花が落ちてしまった様子。
普段の朝のヒトコマ。

Saturday, October 13, 2012

Deepening

昨日は雨が降りました。 
バンクーバーらしい気候に、やっと戻ったかのような感じです。


2ヶ月前に生まれたお友達のベビちゃんに会うために、 
昨日は久しぶりに傘をさして出かけました。 
3時間いちども起きることなく眠っていてくれた かわいいベビちゃんの寝顔と 
ママの顔になったお友達を眺めながら、 
毎日ふつうに暮らしているようだけれど、時間は私たちの気持ちとは反比例して、 
ビュンビュンと突風のように過ぎていってしまうものなんだなあと 
しみじみ感じていました。 


 雨は嫌いじゃないけれど、バンクーバーに住んでいると、 
雨の多さにほんとうにうんざりするのです。 1年の半分近く雨だから。 
でも昨日は久しぶりの雨だったおかげで、 
なんだかミストの中を歩いているみたいで気持ちがよかったです。 

写真はおととい家の周りをお散歩したときに撮りました。
 数日前に空気が一気に秋のものに変わって、  朝に霧がかかるのは、
妖精が空を舞っているからだって、昔聞いたことがあるから。

 春もいい、夏もいい、冬もいい。
 でも侘しさを含む秋はすごくいい。 


枯れ葉を見ていたら、高校生のときに習った有名な和歌を思い出しました。

 “み吉野の 山の秋風 小夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり” 
藤原雅経「小倉百人一首94番」または参議雅経「新古今集 秋下483」 

吉野の山に秋の風が吹き 夜が更けて かつて都だったこの吉野も寒く侘しく、 
冬支度のために砧で衣を打つ音が響く・・・だったかな。 
この詩を習った当時は、なんで着物を打つんだろうと すごく不思議だったのです。
 聞いたら、アイロンがなかった時代は、洗った着物を石などの上に置き 
砧でたたいて柔らかくしたり、皺を伸ばしたりしたんだそうです。 
 読書の秋、芸術の秋、食欲の秋。 
どれをとっても情趣ある秋になるといいな。

Friday, October 12, 2012

Today's Coffee


遊楽会(と私が勝手にそう呼んでいる)のメンバーのマダムたちとガスタウンにぶらり。
お天気もよく、美味しいランチとノンストップなおしゃべりで楽しい半日でした。
写真は最後に行ったコーヒーハウスで飲んだ “Today's Coffee” で、
ホンデュラスのお豆。
濃くて酸味があってとても美味しかった。
お店の中のインテリアとかも興味があるけれど、
窓越しに見るストリートの様子がおもしろくて好きなのです。

Revolver (325 Cambie Street, Vancouver, BC V6B 1H7)

Wednesday, October 10, 2012

Fallish


主人が子供の頃に遊んだ公園で栗拾いをしました。
でも日本で食べる栗(チェストナッツ)ではなくて、
ホース・チェストナッツと呼ばれる種類。
触っても平気だけれど、毒性なので食べられないのです。
お花の蕾の部分などは薬用に使われることもあるみたいです。
日本の栗のイガイガとはちょっと違うけれど、
やっぱり鋭いスパイクがあって、刺さるとすごく痛い。
気をつけているつもりでも、ふと気を抜くと刺さります(><)ブスッと。
フランスではマロニエ、日本では西洋トチノキという名前だそう。
子供の頃に読んだイギリスの童話で、
子供たちがこの実を使った「コンカー」というゲームをしているシーンが出てきて、
「コンカー conquer」という単語が
「征服する」とか「侵略する」という意味だと知りました。
子供の頃に自分でがんばって辞書を引いて理解した言葉って、
大人になっても忘れないんだね。
そんなことを思いながら秋を愉しむ日々。

Tuesday, October 9, 2012

A Long Weekend


Rocky Point Park (Port Moody, BC)

ローングウィーケンド中はファーマーズマーケットのほかにも
いろんなところをお散歩しました。
ロッキーポイントでは主人がカヤックしている間、
私はベンチで本を読んでいました。
ふと顔を上げると空がきれいで、
沈む夕日は山に隠れて見えなかったけれど
真っ青な空が、どんどん紫からピンクへ変わりゆき、
あっという間に暗くなってしまうのをずっと見てました。
夕方から波が少しずつ高くなり、潮の音も大きくなります。
でも公園の中で男性が弾いていたギターのメロディが
まるでピアノの旋律のようにまろやかで、
ギターが波に身を委ねているかのように音が共存していて、
とても穏やかな気分になりました。

Mundy Park (Coquitlam, BC)

Mundy Park (Coquitlam, BC)

Mundy Park (Coquitlam, BC)

3年ぶりに歩いたマンディーパーク。
ここには2つの湖があるので、その両方を回れるよう
いくつかのトレイルを組み合わせて1時間半ほど歩きました。
秋なのにまだグリーンが深く、紅葉よりも森林浴。

金・土・日・月といろいろ遊んだけれど、
週末はランチにはお弁当、夜はおうちでふつうの夕ごはん。
デコレーションしたり、テーブルセッティングをしたりなどもないので
イベント的な雰囲気はまったくなかったけれど、
こういったふだんの生活がきちんとできることに感謝する。
そんなサンクスギビングでした。

Farmers Markets

Trout Lake (Vancouver, BC)

Trout lake Famers Market in Hendry Park (Grandview Area, Vancouver)

Richmond Country Farm (12900 Steveston HWY. Richmond, BC V6W 1A3)←音が出ます!

Richmond Country Farm (12900 Steveston HWY. Richmond, BC V6W 1A3)←音が出ます!

Richmond Country Farm (12900 Steveston HWY. Richmond, BC V6W 1A3)←音が出ます!

サンクスギビング、今年は何もしませんでしたが、
 大きなパンプキンパイをふたりで食べました。
 そしてローングウィークエンドは金曜の夕方から、お散歩&ドライブ三昧。 
その中で友人に教えてもらったファーマーズマーケットに行ったり 
ファーム直営のお店で買い出ししたり 
パンプキンパッチを覗いてみたらブタさんやヤギさんに出会ったり 
トレイルの中に潜む湖の前で、温かいコーヒーを飲んだりしました。
 秋のマーケットやファームは、オレンジや黄色が目立ちとっても可愛い雰囲気。 
夏もいいけれど、秋も楽しいです。

Sunday, October 7, 2012

Rose Posy


バラ専門のナーサリーで赤紫の40センチのバラを買ってきました。
「よく来てくれるの?」とお店の方に聞かれたので、
「遠くてなかなか来れないけれど、バラが好きなんです」と言ったら、
「あなたが選んだこのバラがいちばんいい香りがするのよ」と教えてくれました。
「ラヴェンダー」という品種だそうです。
品種によって香りがするもの、そうでないもの、青臭いかんじのもの
いろいろあるけれど、このバラ、まるで香水のようにほんとうにいい香りがするのです。
買ってきたときはつぼみだったので、花びらが開くまで数日待ってから
同系色のスターチスと混ぜて、クラッチブーケを作りました。

ブーケってもらうのもすごく嬉しいけれど、
誰かのために一本一本お花を束ねていくのも
すごく素敵な時間です。
お花だけでなく、その人への思いや願いなども
一緒に束ねているんだなって思います。

Thursday, October 4, 2012

Elder Flowers



エルダーフラワーのジュースが好きなので、
ハーブティーを買ってみました。
ハンガリーのメーカーで、箱にはかわいいハーブの絵が描かれています。
はちみつを入れても美味しいよと箱に書いてあるのですが、
そのままでもさっぱりしていて飲みやすいです。
カモミールとはまた違った風味のお花。
暑いときなら、濃いめに煮出して甘くして、アイスティーにしてもいいかもしれない。

Wednesday, October 3, 2012

Afternoon with Van Meegeren


今、エドワード・ドルニックのフェルメールに関する本を読み返しています。
 世界的に人気のある画家フェルメールの作品は、 
世界で最も多くの贋作を抱えたことでも有名だそうで、 
この本にはフェルメールの贋作者であった
オランダのファン・ハン・ミーヘレンという画家の半生が描かれています。 
ナチスドイツ時代のオランダの時代背景を追いながら、
ひとりの無名の画家が どのように世界を騙して行くのか、順
序良く解明されて行きとても興味深いのです。 
面白いミステリー本はたくさん存在するけれど、
こういったノンフィクションも好き。 
実際に存在した人間のお話は、フィクションを読むとき以上に、 
いろんなことを考えながら読んでいます。 

フェルメールは幼少から好きだった画家のひとりで、
 パリで「天文学者」と「レースを編む女」、 
バンクーバーでは「恋文」を見たことがあります。 
作品にはブルーと黄色のコンビネーションがとても多いのですが、 
フェルメールが最も好んだのがウルトラマリン。 
当時はとっても高価で貴重だったのだそうですが、 
やはり彼の出すブルーの美しさが、いつも印象に残ります。 

フェルメールに関しての本をいくつか読みましたが、 
朽木ゆり子さんの「フェルメール全点踏破の旅」や 
トレイシー・シュヴァリエさんのフィクション「Girl With a Pearl Earring」も 
とてもよかった。 こちらは映画もオススメです。

 The Forger's Spell by Edward Dolnick

Monday, October 1, 2012

A Weekend Promenade


てきとうにドライブしていたら、ホワイトロックに到着。 
まだほんの少し夏の余韻が残る中、磯の香りが漂う海辺の遊歩道を歩きました。 
まわりのレストランも賑やかだったけれど、 
ビーチの前のベンチに座って海を見ながらお弁当を食べてる人もたくさん。


私は長袖のジャケットを羽織っていたけれど、
 海辺ではウィンドサーフィンを楽しむ人がいたり、 
水着の子供たちがお城をつくっていたり。 青空が続いた週末でした。 
(写真に映っている対岸はアメリカです。) 
このタンポポ、私の腰に届きそうなくらい大きくて、 
もし大きいタンポポコンテストがあったら、 
優勝はムリでも準優勝になれそうな勢いでした。


なぜかホワイトロックに来ると、LAのサンタモニカを思い出します。
 人の数も雰囲気もぜんぜん違うのに。 どうしてだろう。


海辺の街にかならずある貝殻のお店、ついつい見てしまいます。 
大きい貝のやつ、インテリアに素敵かなあ〜。


この日は中秋の名月でした。 
夕方の空にはすでにくっきりと、いつもよりもずーっと大きい月が見えて、 
それがとってもとっても幻想的だったのです。