Thursday, December 27, 2012

Warm and Cozy


クリスマスイブの午後にお義父さんのキャビンに到着したら、 
薪ストーヴがパチパチと音を立てながら出迎えてくれました。 
デコレーションは前々日に行きつけのお花屋さんで買った
松とポインセチアにキャンドル。 
今年は主人が選んだのでとってもシンプルですが、本人はすごく気に入っていて 
小さな手のひらサイズのポインセチアには「ヘラルド」という名前をつけていました。
 オカナガンから来た松のオーナメントにはゴールドのリボンをつけて 
mistletoe(宿り木)のようにぶらさげました。


イブの夜はクリスマスのクラシック映画を観て、
 外のキャンプファイヤーでマシュマロを焼いて、
 キャンドルを眺めながらフィンガーフードでまったり。 
当日の朝はクリスマスのコーヒーを飲みながらささやかなプレゼントを交換し、
 いっぱい着込んでローリー・レイクの周りを歩きにいきました。
 思った以上にたくさんの人がクリスマス・ウォークを楽しんでいたのですが、
 誰かと通りすがるときに「メリークリスマス」と
お互いに言い合うのがとても良い感じです。


ホワイトクリスマスになるかなって思っていたら、今年はグリーンクリスマスでした。
 でもトレイルを歩き終わったときに雪が降りはじめ、 
少しの間だけ木々の頭をうっすら白く染めていました。
 気温は低いけれどそこまで寒さも感じず、冬の森の中をいっぱい歩いてリフレッシュ。
 キーンと空気のはったトレイルを1時間ほど楽しんだら、 
クリスマスでもオープンしているレストランへ行き、ターキーディナーを食べました。

Rolley Lake, Mission 

数年前までは、義兄のファミリーとともに、
お義父さんとクリスマスを過ごしていましたが、 
2年前にお義母さんとその旦那さんがオンタリオから戻ってきてからは、
 お義母さんのお家でクリスマスを祝っていました。 
でもお義父さんは私たちにとってお義母さんと同じくらい大切な存在なので、 
今年は一緒にクリスマスを迎えることができて嬉しかったです。 
お義父さんはリタイアして独りきりの生活になったので、いつも心配なのですが、
 ご近所さんとも仲がよく、
相変らず旅行を楽しんでいるようなので少し安心しました。


クリスマスの次はお正月ですね。 皆さま、体調を崩されませんように。

Saturday, December 22, 2012

Winter Gift


友人から届いた小包には、 
可愛いカードとお庭のりんごで作ったホームメイドのアップルバターが。 
ゆっくりゆっくり煮詰められたアップルバターは 
口の中でスパイスがパア〜ッと広がって、まさにクリスマスにぴったり。 
美味しくて、ルンルン鼻歌を歌ってしまいそうになります。 
私はお菓子づくりやお料理があまり得意ではないので、 
美味しいものをささっと作れて、それを誰かにプレゼントできること、
 とても素敵だなあって思います。 
私の場合、あげたあとに後悔することが多いのです(><) 
素敵な贈り物、ありがとう!
たっぷり、バターと重ねて頂きました〜♪

Thursday, December 20, 2012

Snowflakes Are Letters Sent From Heaven

はじめて雪の結晶を裸眼で見たときの感動、今も覚えています。


「雪は天から送られた手紙である」

雪の研究に人生を注いだ中谷宇吉郎さんの言葉です。
この言葉はいつどこで聞いたのか覚えてないけれど、
岩波書店から彼のエッセイ集が出ていると最近知りました。
雪そのものの構成や雪との生き方、人工的に作る雪についてなど、
まさに雪づくしの内容だそうです。

いつか読んでみたいな。


Monday, December 17, 2012

While Watching the Snow Falling

1時間ほど前からまた降り始めた雪は、サラサラしていて水分が少ない。
雪の固まりがまるで大きな弧を描くかのようにひらひらひら〜と落ちていきます。
よく雪がシンシンと降るというけれど、
シンシンは「深々」や「森々」などと書くそうなので、
本来は擬音語(または擬態語)ではないみたい。
空気をたくさん包み込んでいる雪は音をよく吸収するため
雪の多い日は残響音が少なくなり、普段よりも静かになるそうです。
でも耳を澄ましていると、
雪はほんとうにシンシンという音をかすかに
響かせながら落ちていくような気がします。
雪の中での生活は大変だけど、家の中から見ている雪は
きれいで優しくてすごく好き。


以前お友達が紹介していたディスク型を見つけたので、
メキシコ・スタイルのココアを淹れました。
甘すぎず、なんと言うか、ほんもののカカオの味に近いというか、
ドロドロしていて粗野な感じ?
ゴディヴァの粉が毎年買うほどお気に入りだけど、
こんな感じも好きだなと新たな発見です。

ココアを飲み終える前に、雪は静かにやんでいました。

Saturday, December 15, 2012

Festive Air


世界中各地で人々が待ちわびている日はもうすぐ。
そろそろ準備も終えてほっとしていたり、
まだまだクリスマスショッピングで駆け回っていたり、いろいろですね。

私も今日は主人へのギフトをはじめ、
クリスマスのお菓子やらお茶やらを揃えるために、
ブーツの音をカツカツ響かせながら街中を歩きました。
イベントはみんなそうかもしれないけれど、クリスマスは特に
準備をしているときや、
その日が来るのを待っているときが、
ワクワクしていちばん楽しいのかもしれない。


昨日、山の上は雪でした。
夜、除雪車に雪かきされてしまう前に、すこしだけ近所をお散歩。
今年も順調に(?)雪が降りそうです。
ホワイトクリスマスかなあ。

Thursday, December 13, 2012

Sweeping

新しい箒でちょこちょこ床を掃いています。


  箒の専門店で主人に買ってもらったお誕生日のプレゼント。 
ずっと箒が欲しくて、日本で棕櫚か江戸箒を買いたかったのですが、 
持って帰るのが大変だったので諦めたばかりだったのです。
 ブルームコーン(broomcorn)というトウモロコシでできていています。 
メキシコのトレオンという地域で採れたものだそうです。 
ハンドルは木の形を生かしたかわいいものがあったのですが、
 使いやすさを尊重して私はユーカリを選びました。 
箒自体は100センチほどの下がカットされてないタイプ。 
ちょろり〜んとちょっとだけ伸びた部分が、 
冷蔵庫などの隙間にも簡単に入ってくれてすごく使いやすい(^^)

   

 もうひとつ、手箒も選びました。 
こちらはトリムされているので、カーペットなどにも使えます。
 掃除機が重くて苦手なので今までも細かいところは箒を使っていたのですが、
 1ドルショップのプラスティックだったのでもうボロボロ。
 手箒は便利で手放せないので、新しいものを買えてよかったです。 
同じお店で見つけた木のチリトリも気になる・・・

 日本に帰っている間、カウチにかけるカバーを見つけました。 
輸入雑貨のお店で見つけたエスニックな織りもの。 
薄くて柔らかいので、デリケートな素材用の洗剤で洗ってみました。
 Lady、ここの洗剤の中でいちばん好きな香り。

Sunday, December 9, 2012

Winter Bouquet


日曜日は起きたら雪景色でした。 
この日は主人の会社のクリスマスパーティ。 
セミフォーマルの格好で出かけてみました。 
以前の会社ではフォーマルなディナーパーティでしたが、
 今度の会社はすごくカジュアルで、
社長の趣味で競馬を見ながらのランチビュッフェ。 
私たちはギャンブルをしないのでよく分からないのですが、 
カナダの競馬は騎士が馬の上に乗るのではなくて、 
馬のうしろについた荷台みたいなのに乗って走るのです。 
ふだん競馬を見る機会がないのでなかなか面白いパーティ。 
はじめて主人のボスや同僚の方たちにお会いしましたが、 
とてもいい方たちで安心しました。


誕生日のブーケ、2日経ったらやっぱり紫陽花がしなしなに。 
ぬるま湯に変えたら少しシャキッとしてくれました。 
アネモネが開くのがとっても楽しみ。


Birthday Dinner


バースデーディナーはカジュアルなフレンチでした。
誕生日が金曜日だったので、
土曜日にいっぱいお祝いしてもらいました。
去年私は誕生日を日本の家族と過ごしていたので
その分も含まれていたのかもしれません。

グランビルアイランドに行って、プレゼントを買ってもらいました。
クリスマスツリーやリースを見たり、
家族や友人へのクリスマスプレゼントを買う合間に、
小さめのブーケも買ってくれました。
紫のアネモネや白い紫陽花に松やヒペリカムやガーベラなどが入った
クリスマスらしい冬のブーケ。


花束をかかえて街を歩いている間はずっと松の香りがしていていました。
すっきりとした爽やかな香り。
秋が好きだけれど、
冬に生まれてよかったなあと感じました。
寒いけど、手袋をしてマフラーを巻いてブーツを履いて、
いっぱい着込んでモコモコになりながら歩く冬もけっこう好きです。

 Chez Meme Baguette Bistro (4016 Hastings Street, Burnaby, BC V5C 2J3)

Saturday, December 8, 2012

Colourful


オフ会でクロスタウンへ。
小さなフレンチビストロで頼んだ
野菜とチョリソーのパエリヤは、
卵とアボカドという不思議コンビのトッピング。
中東の味付けでとてもいい感じでした。


それぞれ違うメニューを頼んだので、
私たちのテーブルはとてもカラフルになりました。
このオープンサンドはとくに鮮やかな色合い♪

 Café Medina (566 Beatty Street Vancouver, BC V6B 2L3)

Thursday, December 6, 2012

Japanese Time


今年の日本への里帰りは、妹の結婚式が目的でした。 
 忙しいのに精一杯いっしょに時間を過ごそうとしてくれる家族や親戚。 
いつ会っても気さくに話せる気取らない友人。 
お世話になった方のお墓参りをしたり、 
新たに出会った方や 
出先での見知らぬ人とのふとした会話など、  
今年も人との繋がりを強く感じた日本滞在でした。
 実家でみんなで集まってさわいだり、 
横浜の夜を主人と歩いたり、 
主人が見てみたいという渋谷のスクランブル交差点や
表参道の歩道橋で写真を撮ったり、 
まるでゴールドのタペストリーのような銀杏並木がきれいな父の母校を歩いたり。

 涙があふれそうになるほど素敵な時間でした。

 式のことはまたいつかゆっくりと。

Tuesday, December 4, 2012

Back From Fall


 昨日、日本から戻ってきました。

今年も忙しくて、紅葉を目的に歩くことがありませんでした。 
高尾山には登るつもりでいたのになあ。 
でも道路の側面に並ぶモミジや黄金に輝くイチョウと銀杏の臭いなど、 
日本らしい秋を楽しめました。


 飛行機の中で発熱してしまい、今までに感じたことがないほどクタクタ。 
タクシーで家路に着き、荷物を片付けた後はお昼ねの繰り返し。
 夜は夜で眠ったら、なんと起きたのが次の日の夕方4時! 
 でも、いっぱい眠ったら少し元気になったので、 
日本滞在のことも含め、今日からまたいろいろ記録していきます。

Tuesday, November 20, 2012

Japanese Beautyberry

“小さなかわいい実を取って帰りました。 
お母さんが「ムラサキシキブだよ」と教えてくれました。
 私はガラスの瓶に入れて、きれいだなあと眺めました。” 


 英語ではJapanese Beautyberry、学名はCallicarpa japonica。 
直訳すると「日本の美しい実」、
紫式部は日本特有の植物だそうです。 
親戚のお庭にひっそりと咲いていたもので、
葉っぱは枯れかけていたので捥いでしまいました。

 小学校のときに書いた詩が、2年連続で市の詩集に載ったことがありました。 
上記の詩は1年生の時のもので、 
祖父母の庭先で紫式部をはじめて見たときのことを書いたのです。 
上は漢字に変換しているけれど、実際はひらがなとカタカナのみの短い詩。 
掌に乗せたツブツブは、
まるでアメジストのようでとてもキレイでした。 
母からはお花や植物の名前をたくさん教えてもらったけれど、 
これだけはきっと、これからもずっと忘れられない植物。
今でも大好きです。

Thursday, November 8, 2012

Serenity


澄み切った青空が広がった木曜日、 
各駅停車の電車に乗ってゆっくりと鵠沼海岸へ出かけました。 
通勤ラッシュを過ぎてからの各駅電車は気持ちがいいほど空いていて、
読書をしながらウトウト。 
昔ながらの商店街が残る小さな駅を降り、習い事先の先生と合流し、
和食ランチを食べに行きました。
 いつもお会いするときの先生はお着物なので、
スタイリッシュなお洋服の先生が新鮮で素敵。 
気さくで楽しくて、お師匠様なのにお友達のように接して下さるのです。 
レストランに向かう間、住宅街の中を先生の車で走っていると、
目の前には富士山が見えかくれ。 
午後は曇って見えなくなってしまったけれど、青空に映えるきれいな富士山でした。 


ランチのあとは海岸へ。
大好きな湘南海岸、
ここの海は波の先がまるでオートクチュールのレースのよう。
波が引いたあとに残された砂がいつもキラキラ光っていて、
 小さなダイヤモンドがばらまかれているみたいなのです。
カナダの海も素敵だけど、やっぱり違う。


 芥川龍之介の「蜃気楼」で主人公が友人たちと蜃気楼を見に行くのは鵠沼でしたが、
茅ヶ崎や大磯に向かって走る海岸線は、
 七里ガ浜や稲村ケ崎の左側とはまったく雰囲気が違います。
 蜃気楼は見えなかったけれど、
水平線を背にサーファーの姿を見ることができました。
この姿を見ると、日本に帰って来たなあと思います。
ところで子どもの頃、海水浴といえば湘南だったのですが、
 七里や由比ヶ浜のほうがなじみがあっても、
今回歩いた鵠沼から辻堂の海岸はたぶんはじめて行きました。

そのあとも辻堂の海浜公園内をお散歩し、クロマツの並木を見上げました。
この地域は戦後米軍海軍の演習所となっていたそうで、
 先生が子どもの頃はヘリコプターの発着なども見ることができたそうです。
それが今では大きくきれいな公園になっていて、大人も子供もたくさん遊んでいました。 
 夕方は134号線を鎌倉方面にドライブし、
鎌倉山を抜けて藤沢でお茶してから帰りました。
 鎌倉山では夕日が沈んだあとのサーモンピンクの空と相模湾が見え、
それがとてもきれいで、しばらく脳裏から離れそうにありませんでした。

Saturday, November 3, 2012

Lost in Dreams


日本へ来てそろそろ2週間。
先週から実家の暖炉には火が灯りはじめました。
さむい、さむい。


父が今年後期の美術展リストをくれたので、
その中からまずは国立新美術館で行われている
「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」へ行ってみました。
電車などの広告で見て、行きたいなあと思っていたのです。

今回日本ではじめて公開されたリヒテンシュタイン家のコレクション。
私は名号などに詳しくないのでよくわからないのですが、
ハプスブルク家の家臣だったリヒテンシュタイン家が1608年に「侯」の爵位を、
さらには1719年にローマ法王によって自治権を与えられたことにより、
リヒテンシュタイン公国という小さな国が成立したそうです。
工芸品にはキャビネットやチェアをはじめとするバロック調の家具、
大きなタペストリーや中国の影響が色濃く反映されているシノワズリーなデザイン、
300年近く前のマイセンの陶磁器など、
興味深いものがたくさん。
絵画にはラファエロやヴァンダイクの他に、ルーベンスやレンブラント。
 中にはリヒテンシュタインの敷地の景観図の彫版もありました。


目を惹くものはたくさんあったけれど、
一番いいなあと思ったのはフリードリヒ・フォン・アメリングの
「夢に浸って」でした。
美術館では作品を遠くから眺めるのが好きなのですが
この作品は何度も近くに寄って見入ってしまったほどです。
絵の前を行ったり来たり、ベンチに座って眺めたり・・・
本を手に物語の中へ入り込んでしまった女性を描いたこの作品のモデルは
アメリングのお気に入りだったという女性です。
私も本を読みながら物思いにふけるのが大得意で、
子どものころから特技は「妄想」することだったので、
この絵の女性がどこか自分に似ているような気がして、何の本を読んでいるのか、
どんな夢を見ているのか、
気になって彼女といろいろお話ししたくなりました。


絵からは声は聞こえないけれど、
モデルの表情や視線からたくさんのイメージを想像します。
日本の美術館はいつも人が多いので、
自分の気に入った絵とゆっくり語り合うことがなかなかできないけれど、
そういう時間を少しでも持てるのが好きなので、
やっぱり画集などで見るよりも本物を見るのが楽しいです。

見終えたあと、外の席に座ってコーヒーを飲んでいたら、
空が少しずつオレンジ色に染まっていきました。
いい音楽を聴いたり、素敵な香りを聞いたり、気に入った絵に見入ったあとは
お天気が悪くても、震えるくらい寒くても、混み混みの電車で窒息寸前になりそうでも、
やっぱり足取りが軽くなります。

主人が来たら、こんどは一緒に印象派を見に行きたいと思います。

Monday, October 29, 2012

October Pink


1年ぶりの東京は、去年よりも寒くてびっくりしています。


私が日本に到着した日は大雨で、多くの飛行機が遅れたりしたそうですが、
私の飛行機は30分遅れの出発、約45分の到着と、悪くはありませんでした。
空港から実家まではバスなのですが、
いつも夕方は込んでしまう高速も雨のおかげでスイスイ。
荷物も少なかったので、思ったよりもスムーズに帰ることが出来ました。
実はカナダ出国のときもとってもスムーズで、
ゲート入りも待つことなくあっという間。

手荷物のチェックをしているときのこと。
担当だった方が私の名前の意味を聞いてきたので、日本語での意味を教えたら、
「君の名前はインドの言葉で"Song"という意味なんだよ」と教えてくれました。
ものすごく無愛想な人だったので話しかけられた時にはびっくりしたけれど、
小さな秘密を教えてもらったかのようで、なんだかとても嬉しかったです。
そのひとことで、今回の旅の幸先がよくなりそうな、そんな感じがしました。


実家のお庭は父がいろいろ手入れをしているので見ているのが楽しいです。
今はピンク系のバラが多いかな。
バラの花びらがたくさん入ったハーブティーは写真ではそうは見えないけれど、
とても鮮やかなピンクでかわいい。

しばらく時差ボケでボーっとしていたけれど今はもう元気になったので、
今週からはいろいろ動き回ってアクティブに過ごす予定です♪

Monday, October 22, 2012

Mrs. Dee

夏が始まったばかりの頃のお話ですが・・・
あるお店で、箱の中にたくさん詰まったヴィンテージ写真を見つけました。
いくつかカラー写真もあったけれど、ほとんどがモノクロで
1940年から70年代の家族写真。
その中でも50、60年代の写真には、スーツ姿の男性と、
クラシックでシンプルなドレスにパンプスの女性。
今では見ることのないシックでパリッとした格好が、
とても印象的で素敵でした。


場所は変わってスタンレーパーク。
ダウンタウン側の入り口付近にあるベンチにいつも静かに座っている女性がいます。
なぜか、私は彼女のことを「ディー夫人」と呼んでいます。
由来は不明。

彼女の手元にはよくお花が添えられています。
バンクーバーの住人は、
ディー夫人にはシンプルなお花が似合うって知っているみたい。


サマードレスにカーディガン、きれいに結ったシニョンにサングラス。
凝ったデザインのサンダルの足をきれいに組んで
クラシックな装いがとても好きです。

〜〜〜

今日からしばらく里帰り。
主人が遅れて日本へ来るまではしばらく、東京の実家でゆっくりするつもりです。
なので次回の更新は日本からしますね。
いってきます〜

Saturday, October 20, 2012

Scents, Dried


この前ベトナム風チキンを作るためにレモングラスを買いました。
 レモングラスはそのもの自体は長いけれど、
実の部分がすごく少ないので いつも勿体ないなと思いながら皮を捨てていました。 
なので今回は皮を煮出してお茶を作ってみたら、
思った以上に美味しくできてびっくり。

残りの皮はチョップしてドライにしましたが、生のままのほうがきれいな色が出ます。 
味も生のほうが強い気がします。 
 レモングラスの香りが大好きで、精油はいつも常備しています。
 お掃除スプレーもレモングラスかグレープフルーツで作ることがほとんど。
 「Dammann Frères」のレモングラスのハーブティーもお気に入りです。
 でも独特な香りなので、苦手な人もいるだろうな。


このローズ、乾燥させてポプリにしました。 
香りはかなり飛んでしまったので、ローズの精油で香り付けをするといいかな。
 ドライにしたら色が濃くなったので、同系色のタッセルと一緒に♪ 


 最近はプリザーブド・フラワーも人気があるけれど、やっぱり生花が好きだなあ。 
咲ききったお花が少しずつ枯れていく様子を見ているのも、味わいがあって素敵です。
 萎れたり散っていくのは寂しいけれど、それは命あるからこそ。
 それも含めて、お花は美しくて、日々の生活を豊かにしてくれるものだなって思います。

 枯れてしまっても、ドライフラワーやポプリとして楽しませてくれるのが嬉しい。 
お菓子についてくるオマケみたいに、ちょっぴりとくべつ。

Thursday, October 18, 2012

A Small Museum on the Water


先週末は用事を済ませがてら、「Samson V」という名前のボートを見学してきました。
この木造ボートはパドルウィーラー、いわゆる外輪船というもの
(もっと詳しく言うと外輪式蒸気船)で、
船尾についているひとつの外輪で動いていた舟です。
下の写真の赤いのが外輪です。
 北アメリカで唯一水上に浮かんだまま現存し、
カナダで使われた最後の木造パドルウィーラー。
 このサムソンは名前の通り5代目。
 もともと政府がブリティッシュ・コロンビア州の水路発展のために作らせた
川用のボートで、 初代は1884年に発動し、
最後のサムソンVは1980年に引退しました。
 サムソンVは主にFraser Riverで使われ、その後、 博物館としての保存を条件に、
ニューウェストミンスター市に1ドルで売られたそうです。


 ノットの種類や羅針盤。
実際に触ることはできませんが、 海の男・・・ではなくて、
川の男たちの水上での生活を すこしだけど垣間見ることができます。
 小さいボートには船員用の個室がいくつかあって、 先導室や機関室以外にも
バスルーム、キッチン、ダイニングルームがきちんとありました。


シンプルで男性的だけど、 個人的にキッチンとダイニングが楽しかったです。
こういったbareな感じもカッコよくて好き。


果物などを置いたら、セザンヌやラトゥールの絵のモチーフになりそうかな。


機関室や作業室にはたくさんの機械があって、 
実際に誰かがこれらを操って舟を動かしてたって思ったら、なんだかドキドキしました。 
カナダはどうしても欧州や日本などと比べると歴史が浅くて 
美術館や博物館はイマイチ迫力に欠けるけれど、
 それでも昔どうやって人々が生活してきたかを知ってゆくのは とても面白いです。


Samson V Maritime Museum (just outside the Quay, New Westminster)
9月〜4月の土日のみオープン(12時〜16時)ドネーションにて入場できます。

Monday, October 15, 2012

Harvest


知り合いのおうちで、今年もブドウを採らせてもらいました。
シャンパングレープより一回り大きい、でもまだまだ小粒のかわいいブドウ。
採った時点では半分がまだライトグリーンで
光を通すとキラキラ透き通るようなきれいな色だったのが、
時間を置いたらどんどん深いパープルになっていきました。
私はそのブドウで懲りずに作っている酵素ジュースを仕込み、
おまけに頂いたブドウのジャムでパンケーキのブランチです。

A Morning Scene



去年ファーマーズマーケットで買った紫陽花のブーケは楠んだ水色、
大好きなブルーグレーでした。
ある日の朝、主人が慌てて家を出て行ったときに
手が当たって花が落ちてしまった様子。
普段の朝のヒトコマ。

Saturday, October 13, 2012

Deepening

昨日は雨が降りました。 
バンクーバーらしい気候に、やっと戻ったかのような感じです。


2ヶ月前に生まれたお友達のベビちゃんに会うために、 
昨日は久しぶりに傘をさして出かけました。 
3時間いちども起きることなく眠っていてくれた かわいいベビちゃんの寝顔と 
ママの顔になったお友達を眺めながら、 
毎日ふつうに暮らしているようだけれど、時間は私たちの気持ちとは反比例して、 
ビュンビュンと突風のように過ぎていってしまうものなんだなあと 
しみじみ感じていました。 


 雨は嫌いじゃないけれど、バンクーバーに住んでいると、 
雨の多さにほんとうにうんざりするのです。 1年の半分近く雨だから。 
でも昨日は久しぶりの雨だったおかげで、 
なんだかミストの中を歩いているみたいで気持ちがよかったです。 

写真はおととい家の周りをお散歩したときに撮りました。
 数日前に空気が一気に秋のものに変わって、  朝に霧がかかるのは、
妖精が空を舞っているからだって、昔聞いたことがあるから。

 春もいい、夏もいい、冬もいい。
 でも侘しさを含む秋はすごくいい。 


枯れ葉を見ていたら、高校生のときに習った有名な和歌を思い出しました。

 “み吉野の 山の秋風 小夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり” 
藤原雅経「小倉百人一首94番」または参議雅経「新古今集 秋下483」 

吉野の山に秋の風が吹き 夜が更けて かつて都だったこの吉野も寒く侘しく、 
冬支度のために砧で衣を打つ音が響く・・・だったかな。 
この詩を習った当時は、なんで着物を打つんだろうと すごく不思議だったのです。
 聞いたら、アイロンがなかった時代は、洗った着物を石などの上に置き 
砧でたたいて柔らかくしたり、皺を伸ばしたりしたんだそうです。 
 読書の秋、芸術の秋、食欲の秋。 
どれをとっても情趣ある秋になるといいな。