Friday, March 15, 2013

Elegantly Put

好きな音楽家は誰ですか? 
たまにそう聞かれることがあるのですが、答えに困ってしまいます。
 好きな作家は誰ですか?と聞かれるのと同じくらい、
難しい質問。 
好きな音楽、好きな本、たくさんあるからです。
 たくさんありすぎて、
そして新しい「好き」がどんどん増えてしまって。


先日ある本を読んでいたら、音楽とカタカナの関係について触れていました。 
数年前に流行った「のだめカンタービレ」のカンタービレは 
発想記号と呼ばれる音楽用語で「歌うように」という意味ですが、 
他にもアッチェレランドとかダル・セーニョなど、 
カタカナだと何かすごいことのように思えてしまう言葉が、
 日本語に置き換えてみると、あぁ、なんだ~と魔法がとけたように思えたりします。
 バイオリンを数年にかけて習っていたことがあるのですが、 
子供ながらに記号の意味を覚えるのが嫌で嫌で。
 楽譜を読むよりも、聞いて覚える方が得意だったので、 
先生のお手本を聞いて、それでできるだけ覚えようとズルしてました(。-_-。) 
今は記号なんてほとんど覚えていないし、楽譜もきっと読めないだろうな。 

他にも音楽用語とカタカナの関係を考えてみました。 
たとえば、セレナーデ。 
セレナーデを漢字で書くと「小夜曲」になるそうです。
 小さな夜の音楽。

 他にも… 
コンチェルト (協奏曲) 
フーガ (遁走曲) 
ファンタジア (幻想曲) 
ラプソディー (狂詩曲) 
ノクターン (夜想曲) 
ワルツ (円舞曲) 
プレリュード (前奏曲) 
オヴァチュア (序曲)
 などなど。

 カタカナはそれだけでなんだかエレガントだけれど、
 漢字にするととてもドラマティックだなぁと思いました。
 そんなカタカナの単語を聞くと、
何かがリンクしたかのように 瞬時的に思い浮かぶ曲があります。
 たとえば、セレナーデときくとシューベルトの
「白鳥の歌 Schwanengesang」の
「Ständchen」が私の頭の中をぐるぐる回りはじめます。 
もともとは歌曲でフルートのアレンジも人気ですが、
 私はピアノのソロがとても好きです。
 恋人への想いを綴った歌詞は、
メロディーと溶け合いながら そっと消えていくかのような儚さがあります。

Schwanengesang D957 №4 (Ständchen/Serenade) by F. Schubert
(これはナナ・ムスクーリさんが歌ったものです)