“ある村にとてもハンサムな王子がいました。
その王子は、メイドの娘と恋に落ちましたが、その恋は禁じられていました。
あるとき、娘が殺されたことを聞き、王子の心は切り裂かれます。
娘の死を悲しんだ王子は、一番気に入っていた馬に飛び乗り、
風のごとく村を駆け抜け、崖から飛び降りて、自らの命を絶ちました。
王子の身体はぼろぼろになり、真っ赤な血が流れ出しました。
けれども、何とその血からはたくさんの花が咲きはじめたのです。
赤い花はどんどん増え続け、
まるで王子の娘へ対する愛が、じわじわと広がってゆくかのようでした。
その花は、今ではチューリップと呼ばれて、
いつしか愛のシンボルとなりました。”
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しばらくの間、お花屋さんで5本だけ買ってきた赤いチューリップを飾っていました。
赤のチューリップは華やかで、一本そこにあるだけで、
お部屋がぐっと明るくなるような気がしたけれど、
ある日雨の降る窓辺に置いてみたら、どことなく寂しそうな顔を見せました。
上に書いたお話は、トルコの民話です。
主人にこの話をしたら、
チューリップってオランダの花かと思ってた、とびっくりしていました。
オランダ含むヨーロッパにチューリップが入って来たのは、
1554年(16世紀、日本は戦国時代)のことで、
それまでは主にオスマン帝国の宮廷で栽培されていたのだそうです。
日本に入って来たのは19世紀のことでした。
チューリップも、いまでは数えきれないほどの品種が存在するみたいです。
花言葉、調べてみました。日本では色によって花言葉が変わるのですね。
赤)愛の告白
黄色)望みのない愛 紫)永遠の愛
白)失われた愛 ピンク)愛の芽生え
私の赤いチューリップは、いったいどんな名前がついているのかなー。
調べてみたけれど、わかりませんでした。
うちの白っぽいぽわ〜んとしたバスルームにも飾りました。
赤いアクセントで、少しはかわいくなったかな。