あるお友達、生き方も何もかも素敵で憧れています。
彼女に教えてもらったことを私の中で貯蓄し、
それをどんどん熟成させて、
私のパーソナリティーのパーツになっていったらいいなとずうずうしくも思っています。そんなお友達がブログに書いていた一冊の本。
読んでみたいなと思って取り寄せて早数ヶ月が経ちますが、
最初に一度通して読んだときは難しくてボーッとしてしまいました。
その後そのお友達に「英語の本を買いました」と手紙を書いたら、
日本語訳のものを送ってくれました。
掌サイズの美しい本。
佐久間彪さんの訳はとても丁寧で
ひとことひとことを大切に訳したんだろうなあと感じます。
英語訳と照らし合わせながら読んでいました。
少し前に、なんだかどうしようもなく苦しくて、
どうしたらいいのかわからなくなってしまったことがありました。
そのときに開いた「苦しみについて」の章。
短い章ですが、読んでいて涙があふれました。
言葉がストンと心に落ちるタイミングがあるんだなと、
そのとき改めて気付いたのです。
一気に読むのもいいけれど、
聖書のように そのときの気持ちに合った箇所を読むのが
私には合っているのかもしれません。
いつもヘラヘラしているのか何なのかわかりませんが、
よく悩みなさそうだよねとか、幸せそうで羨ましいと言われます。
でも、人生が思い通りに進んでいる人なんているんでしょうか。
悲しくならない人がいるんでしょうか。
レバノンで生まれアメリカで学んだ著者のカリール・ジブランは
哲学者だけでなく画家や詩人としても活躍したそうです。
彼がどんな人と会い、どんな人生を歩んでいたのか、
とても気になってしまいました。
愛について、家族について、教えることについて、祈りについて・・・
「予言者」には生きるためのアイディアやエッセンスがたくさん詰まっていて
気付くことがたくさんあります。
きっとこの先も、何度もページを捲るんだろうな。
好きな節はいっぱいあるのですが、
私のように、誰かが何かに気付いてくれたらという思いを込めて
その中から「苦しみについて」をシェアしますね。
今日は脈略のない内容でごめんなさい。
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苦しみ、それは、あなたの理解を被っている殻が壊れること。
果実の芯が陽に触れるためには、
まずその核(たね)が壊れねばならないように、
あなたも苦しみを知らねばなりません。
あなたの日々の生活に起こるさまざまな奇跡へのおどろき。
それを心の中に常に生き生きと保てたなら、
苦しみも喜びにおとらず不思議に溢れていることがわかるでしょう。
田畑の面を過ぎて行く季節を、いつも自然に受けとめてきたように、
心の季節もあなたがたがそのまま受けとめられたなら。
苦しみの冬を通しても、晴朗さをもって目をみはっていられたなら。
苦しみの多くは自ら選んだもの。
それは、あなたがた自身のなかの、うちなる薬師(くすし)が、
病んでいる自分を癒そうとして盛った苦い苦い一服。
それゆえに、この薬師を信じなさい。
そしてその薬を沈黙と静穏のうちに飲みほしなさい。
なぜなら、その手がどんなに耐えがたく厳しくても、
「見えない方」の優しい手で導かれているのですから。
そのもたらす杯がどんなにあなたがたの唇を焼こうとも、
「陶工である方」がご自分の聖なる涙でしめらせた土でつくられているのですから。
P.69-70